タンガッラへ① 坂茂氏設計の家を見に行く
 今日は、お客さまIさんとタンガッラへ行ってきた。Iさんは建築家/インテリアデザイナー。今回のスリランカ滞在はバワ建築のホテルが中心。ヘリタンス・カンダラマジェットウィング・ライトハウスルヌガンガザ・ブルー・ウォーターというバワの代表作ともいえるホテルに加え、アマンウェラ、そして我が家に2泊。そうそうたるホテルの中で、「我が家」がひどく違和感があるが、それはそれでのんびりしていただけたよう。

 タンガッラのアマンウェラに向かう途中、建築途中の坂茂氏デザインの邸宅を見せてもらうためミリッサに寄った。ゴールからさらに45分ほど南下。この辺は、サーフィンのシークレット・ポイントがあることことでも知られるが、まだまだ手付かずのジャングルがたくさん残っている。

 ウェリガマを過ぎたところで、ビーチ側の小高い山の上に、見覚えのある建物が。ご存知「コンクリート打ち放し」スタイルの安藤忠雄氏設計の邸宅。ベルギー人の社長ファミリーがクライアント。ミリッサの海岸沿いの山ひとつという広い敷地内に、すでに出来上がっている安藤氏設計の邸宅がご両親、坂氏設計の邸宅が息子さんファミリー用とのこと。

9-11-19安藤忠雄3
 スリランカにもANDOデザインの家があるんです!

 ゴール・ロード沿いのゲートを抜け、山の斜面に沿って上っていくと大きな建物が目の前に現れた。まだ完成前なので、残念ながら写真は掲載できないが、建物の建築はほぼ終わり、あとは細かい仕上げのみといったところ。クライアントは「年内に住みたい」と言っているそうだが、のんびりした職人たちの仕事ぶりを見ていると難しそう。

 エントランス前の美しい三角模様のコンクリートブロックの壁が印象的。自然の傾斜に沿って、邸宅内もゆるやかな階段をのぼっていく設計となっている。正面の壁全体が、チーク材を贅沢に使ったブラインド式の窓になっていて、市松模様に見えるようデザインされている。また、チーク材が格子状に編み上げられ天井板として使われている。どれもスリランカでは見たことのないデザインで目新しい。

 現地で監督をされているHさんに案内していただいたが、着工から2年。建具など一部の材料以外、基本的にはスリランカの材料とスリランカ人の職人を使って作っているという。「何度もやり直しをさせました…」との話を聞いて、私たちのような普通の家作りでもあんなに大変だったのに、こんなにデザイン性の高いものを、スリランカ人の職人に説明し作らせるのはものすごいエネルギーが必要だったと思う。

 そして、とにかく素晴らしいのは目の前の景色。ウェリガマの湾が眼下に広がる大パノラマ。スリランカの一流ホテルでも、こんなにロケーションのいいところはそうはない。夕暮れになると下記写真の左側から夕日が差して、湾が真っ赤に染まるという。ぜひ完成後の邸宅を見せていただきたいなあ。

9-11-19
 こんな景色を独り占めなんて!うらやましい…
 ほんの少し右へ視線をずらすと、両親の住むANDOデザイン邸が見える


■坂茂 (ばん しげる) 世界的に注目されている日本人建築家のひとり。避難所として設計した〈紙の家〉が有名。ルワンダの難民キャンプ、阪神大震災、トルコ・インド・中国の地震などの仮設住宅を建設。スリランカでは、津波後、南部のキリンダ(ヤーラ国立公園の近く)で、復興プロジェクトを担当。家財道具がすべて流れてしまった被災者のために、全体の構造はレンガで作り、ゴムの木で作った家具をはめ込む形の家をデザイン。 復興プロジェクトのようすはこちら
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コメント

ご無沙汰しています。最近は読み逃げばかりですみません。
ちょうどまさに年末に来訪予定の建築関係の知人の旅行のアレンジをしていて、坂氏設計のこのお宅見学、そして上で紹介されていたアンジャレンドラン氏のホテル(ミリッサ・ヒルズですよね?)泊の予定を組んでいたところなんです。私は同行できないので、Reikoさんのブログで知ることができて良かったです! ホテルの方は、やはりそうか、、、という印象。お弟子さんの作品はどこも似たりよったりというのは私も感じていたことですが、アンジャレンドランはチャンナ氏よりオリジナリティがある方ではないかと作品集などで感じていたので、やや残念です……(笑)。

私はまだこちらで家作りの経験がありませんが、近所の建築中の家などを見て、日本の現代建築をスリランカで作ることがいかに難しいかは想像ができます。ミリッサの安藤氏の作品(以前見せてもらう機会がありました)も、好きか嫌いかは別にしても(笑)、スリランカにあることが驚異的ですよね。
坂氏といえば、キリンダの復興住宅がとても興味深かったです。住民たちの満足度という点には疑問が残るのですが、機能的で気候にあったデザインだと思いました。機会があれば、ぜひ行かれてみてください!
---------- イエスタデイ伊藤. URL│11/24. 09:54 [ 編集 ] -----

イエスタデイ伊藤さん

こちらこそご無沙汰しております。
年末に坂氏邸宅、ミリッサ・ヒルズとくれば、セレブご一行様ですよね?
いつも楽しく読んでいます。

私も個人的には、チャンナ氏よりもアンジャレンドラン氏のデザインのほうが好きなのですが、このミリッサ・ヒルズは天井が低くて、部屋の作りも小さい! スペースはあるのに、窮屈に感じる作りなんです。バスルームも小さいですし。もちろんバスタブは付いていません。毒舌(笑)のセレブご一行様に満足いただけるかしら?…。海も見えるし、眺めはいいんですけどね。

安藤氏設計の邸宅、私も見てみたいものです。坂氏の津波ハウスも、ヤーラに行くときに足を伸ばして見に行ってみます。
---------- Reiko. URL│11/25. 05:06 [ 編集 ] -----
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