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手指の腫れ②
CATEGORY日常生活
病室はもちろん個室ではなく、広いフロアが診療科ごと、さらに男女に分けられ、パイプベッドが並んでいるだけで、日本人が見たら野戦病院?という感じ。ただ停電はないし、ファンも一応動いているし(場所によって回転の速さが異なる)、トイレもまあまあきれいなので、いるのが苦痛というほどではない。
プライバシーへの配慮はまったくなく、私物は隣と共同の小さな棚に置いておくだけなので、貴重品の管理は大事。私は財布やパスポートなどは持たず、スマホだけ。スマホは常に持ち歩き、寝るときは枕の下に入れていた。

看護師たちが1日数回、薬を配る。私がもらったのはパナドール(鎮痛薬)のみ
何人も医者や研修医が診察というか、各ベッドを巡回しに来るが、私の指はまともに診察はしてもらえず、水分補給のために点滴を打たれ、鎮痛薬をもらっただけ。こんな指の切開に全身麻酔はあり得ないと思うけど、スリランカ人は痛みや恐怖に弱い人が多く、暴れたりするので、全身麻酔をするかもと言われていた。どんな処置になるかわからないから、方針が決まるまで飲食禁止となった。
医者もそうだが、看護師もシニアになればなるほど本当に態度悪くて、スリランカでは「白衣の天使」ということばは存在しないと思う。ファンは回っているとはいえ常夏のスリランカ。暑くて喉が渇く。「水が飲みたい。いつ処置をしますか?私は切開は怖くないから局所麻酔にして欲しい」とシンハラ語で言っても、聞こえないふりをして返事をしない。
20時近くになって急に、看護師に「マーキュロクロム液、買ってきて」と言われる。マーキュロクロム液は、昔日本で「赤チン」と呼ばれていた消毒、殺菌剤。私が病院の外の薬局まで買いに行けるわけがない。と言っても病院は自宅から車で30分の距離なので、夫が届けに来るのも難しい。病院の近くに住んでいる友人に電話し、届けてもらった。こういうとき、スリランカ人は本当に親切で、快く引き受けてくれる。ありがたい。
スリランカは昨年から続く経済危機の影響で、医療品が不足し、ICUが閉鎖されたり、手術が延期されたりと、必要な治療を受けられないという状況なのは知っていた。しかし、まさか殺菌剤までないとは正直驚いた。ここは南部で一番大きい総合病院なのに。病気になるのは仕方ないけど、未然に防げる事故には十分注意しないと。こんな状況では、普段なら助かる命も助からない。
23時近くになって、ようやく手術室に呼ばれ、全身麻酔で開腹手術をしている手術室の片隅で、指に3本、痛い局所麻酔を打ち、切開し、壊死した細胞組織をきれいにしてもらった。時間は30分弱。ぐるっと研修医に取り囲まれ、執刀医が説明しながらの処置だったので、ベッドに横になり指は見えなかったがようすは分かった。
中指は包帯でぐるぐる巻きにされたが、麻酔が切れても我慢できないほどの痛みではない。すぐに自分のベッドまで歩いて戻り、ようやく水を思いっきり飲み、歯磨きをして寝た。朝は5時前に回診があるので早く起きないと。
プライバシーへの配慮はまったくなく、私物は隣と共同の小さな棚に置いておくだけなので、貴重品の管理は大事。私は財布やパスポートなどは持たず、スマホだけ。スマホは常に持ち歩き、寝るときは枕の下に入れていた。

看護師たちが1日数回、薬を配る。私がもらったのはパナドール(鎮痛薬)のみ
何人も医者や研修医が診察というか、各ベッドを巡回しに来るが、私の指はまともに診察はしてもらえず、水分補給のために点滴を打たれ、鎮痛薬をもらっただけ。こんな指の切開に全身麻酔はあり得ないと思うけど、スリランカ人は痛みや恐怖に弱い人が多く、暴れたりするので、全身麻酔をするかもと言われていた。どんな処置になるかわからないから、方針が決まるまで飲食禁止となった。
医者もそうだが、看護師もシニアになればなるほど本当に態度悪くて、スリランカでは「白衣の天使」ということばは存在しないと思う。ファンは回っているとはいえ常夏のスリランカ。暑くて喉が渇く。「水が飲みたい。いつ処置をしますか?私は切開は怖くないから局所麻酔にして欲しい」とシンハラ語で言っても、聞こえないふりをして返事をしない。
20時近くになって急に、看護師に「マーキュロクロム液、買ってきて」と言われる。マーキュロクロム液は、昔日本で「赤チン」と呼ばれていた消毒、殺菌剤。私が病院の外の薬局まで買いに行けるわけがない。と言っても病院は自宅から車で30分の距離なので、夫が届けに来るのも難しい。病院の近くに住んでいる友人に電話し、届けてもらった。こういうとき、スリランカ人は本当に親切で、快く引き受けてくれる。ありがたい。
スリランカは昨年から続く経済危機の影響で、医療品が不足し、ICUが閉鎖されたり、手術が延期されたりと、必要な治療を受けられないという状況なのは知っていた。しかし、まさか殺菌剤までないとは正直驚いた。ここは南部で一番大きい総合病院なのに。病気になるのは仕方ないけど、未然に防げる事故には十分注意しないと。こんな状況では、普段なら助かる命も助からない。
23時近くになって、ようやく手術室に呼ばれ、全身麻酔で開腹手術をしている手術室の片隅で、指に3本、痛い局所麻酔を打ち、切開し、壊死した細胞組織をきれいにしてもらった。時間は30分弱。ぐるっと研修医に取り囲まれ、執刀医が説明しながらの処置だったので、ベッドに横になり指は見えなかったがようすは分かった。
中指は包帯でぐるぐる巻きにされたが、麻酔が切れても我慢できないほどの痛みではない。すぐに自分のベッドまで歩いて戻り、ようやく水を思いっきり飲み、歯磨きをして寝た。朝は5時前に回診があるので早く起きないと。
手指の腫れ①
CATEGORY日常生活
突然だった。3日前に虫か何かに刺されたかな?程度の腫れだった左手の中指が、急にじんじんと痛くなり、慌ててパナドール(スリランカでポピュラーな鎮痛剤)をのんだがまったく効かない。痛みはますます強くなり、左手だけでなく右手まで指がこわばり、腕が重く感じる。心なしが息が詰まるように苦しい。1時間ほど前に、友人のドクターに写真を送って処方してもらった薬をのんだので、もしかしたら薬のアレルギーかもと思い、すぐに病院に向かうことにした。
車の中で、ついてきてもらった近所のナンギに、すぐにドクターに説明できるよう経緯をメモしてもらう。
この日はちょうど英国エリザベス女王の国葬で、スリランカは祝日扱い。知り合いのドクターたちは皆休み。仕方なく南部で一番大きい公立の総合病院に向かった。救急の受付に到着し、頼んでストレッチャーを用意してもらったが、自分で乗れと言われ、高いのでジャンプするように腰かけ横になる。玄関先の受付机で血圧と脈拍を計り、ドクターによる診察を待つようにと言われた。
30分ほどの車の移動中、息苦しさも手のしびれもだいぶ良くなっていたので、そのままストレッチャーに載せられたまま待つ。1時間近く待っても誰も来ない。しだいに手足がさっきのように痺れてきて、胸が押されたような感じで息苦しさを感じる。ようやくドクターが診察室に入ってきたが、指を見ることもせず、聴診器を当てることもせず、体のどこも触りもしない。ただ入院してと言われただけ。そこからベッドを用意してもらうまでさらに30分以上かかり、15時半過ぎにベッドに寝ることができた。
スリランカの公立病院は基本無料だが、サービスは悪く、ベッドは常に満床。この日も、待合室のソファーに座ったままの患者や、通路にストレッチャーの上に寝かされたままの患者も多くいた。結局、指の腫れの原因は何なのか、ドクターによる見立ても聞けず、今後どのような治療がなされるかもわからぬまま待つことになった。
病院は付き添いはダメだが、食事のサービスはない。そのため、朝6時~7時、昼12時~13時、夕17時~18時の面会時間に食事などの必要なものを家族が持ってこないとならない。加えてベッドに敷くベッドシーツや枕も持参が基本。入院となるとけっこうな大荷物になる。
お昼までは赤く腫れていた指は、夕方になると黒に近い紫色に変わった。痛みはなくならない。ここは大学からたくさんの研修医や学生が来ているので、指を見せて「原因はなんだと思う?」と聞いてみたが、担当医を含め誰もわからなかった。なんとなく「ムカデ」じゃない?ということになっていた。
車の中で、ついてきてもらった近所のナンギに、すぐにドクターに説明できるよう経緯をメモしてもらう。
- 9月16日(金)畑で、作ってあった堆肥をふるいにかける作業をしていた。見かけたのはミミズ、ムカデくらい。軍手をしていて何も痛みなどはなかった。その夜、左手の中指が赤くなりちょっと腫れる。痛みはなし。
- 9月17日(土)第二関節を中心に、中指全体がパンパンに赤く腫れる。指を曲げることができない。痛みはなし。
- 9月18日(日)第二関節の部分が水膨れのようになる。夜中、痛みが出てきて軽い頭痛もあったので、パナドールをのんで寝る。
- 9月19日(月)朝になっても良くならないので、友人ドクターに写真を送り、抗生物質などの薬をのむよう言われる。11時過ぎ、薬をのむ。12時痛みがじんじんしてくる。12時半パナドールをのむ。13時過ぎ、痛みがひどくなり、息苦しくなる。
この日はちょうど英国エリザベス女王の国葬で、スリランカは祝日扱い。知り合いのドクターたちは皆休み。仕方なく南部で一番大きい公立の総合病院に向かった。救急の受付に到着し、頼んでストレッチャーを用意してもらったが、自分で乗れと言われ、高いのでジャンプするように腰かけ横になる。玄関先の受付机で血圧と脈拍を計り、ドクターによる診察を待つようにと言われた。
30分ほどの車の移動中、息苦しさも手のしびれもだいぶ良くなっていたので、そのままストレッチャーに載せられたまま待つ。1時間近く待っても誰も来ない。しだいに手足がさっきのように痺れてきて、胸が押されたような感じで息苦しさを感じる。ようやくドクターが診察室に入ってきたが、指を見ることもせず、聴診器を当てることもせず、体のどこも触りもしない。ただ入院してと言われただけ。そこからベッドを用意してもらうまでさらに30分以上かかり、15時半過ぎにベッドに寝ることができた。
スリランカの公立病院は基本無料だが、サービスは悪く、ベッドは常に満床。この日も、待合室のソファーに座ったままの患者や、通路にストレッチャーの上に寝かされたままの患者も多くいた。結局、指の腫れの原因は何なのか、ドクターによる見立ても聞けず、今後どのような治療がなされるかもわからぬまま待つことになった。
病院は付き添いはダメだが、食事のサービスはない。そのため、朝6時~7時、昼12時~13時、夕17時~18時の面会時間に食事などの必要なものを家族が持ってこないとならない。加えてベッドに敷くベッドシーツや枕も持参が基本。入院となるとけっこうな大荷物になる。
お昼までは赤く腫れていた指は、夕方になると黒に近い紫色に変わった。痛みはなくならない。ここは大学からたくさんの研修医や学生が来ているので、指を見せて「原因はなんだと思う?」と聞いてみたが、担当医を含め誰もわからなかった。なんとなく「ムカデ」じゃない?ということになっていた。
■ラジオ出演のお知らせ 9月22日(木)PM8:10~ J-WAVE「JAM THE PLANET」に出演します
CATEGORYお知らせ
2022年9月22日(木)午後8:10すぎから、J-WAVE 『JAM THE PLANET』の中のコーナーで10分ほど、最近のスリランカについて話す予定です。お時間がありましたら、どうぞお聴きください。
先週末に畑仕事中、手の指を何かに刺され、パンパンに腫れてしまいました。痛みはなくアーユルヴェーダオイルをつけて放っておいたのですが、4日目の月曜日に急に痛くなり、慌てて救急病院に駆け込んだところ、そのまま入院。幸い症状は落ち着いたので、1泊で退院できたのですが、経済危機の影響で、医療品が不足している病院を中から観察してきたので、そんな話ができたらと思っています。

着工から10年あまり!ようやく9月15日にオープンしたロータスタワー(がちらっと見える!)

入院患者に薬を配る看護師たち

夜の病院。救急病棟だが対応は非常にのんびりしている…
● J-WAVE「JAM THE PLANET」 PM7:00~9:50(日本時間)
●私の出番は、PM8:10すぎから10分間ほどです。
●「JAM THE PLANET」インスタグラムで、私の写真が紹介される予定です。チェックしてみてください!
●放送された内容は、SPINEARで聴くことができます。
2022.09.23の回です
先週末に畑仕事中、手の指を何かに刺され、パンパンに腫れてしまいました。痛みはなくアーユルヴェーダオイルをつけて放っておいたのですが、4日目の月曜日に急に痛くなり、慌てて救急病院に駆け込んだところ、そのまま入院。幸い症状は落ち着いたので、1泊で退院できたのですが、経済危機の影響で、医療品が不足している病院を中から観察してきたので、そんな話ができたらと思っています。

着工から10年あまり!ようやく9月15日にオープンしたロータスタワー(がちらっと見える!)

入院患者に薬を配る看護師たち

夜の病院。救急病棟だが対応は非常にのんびりしている…
● J-WAVE「JAM THE PLANET」 PM7:00~9:50(日本時間)
●私の出番は、PM8:10すぎから10分間ほどです。
●「JAM THE PLANET」インスタグラムで、私の写真が紹介される予定です。チェックしてみてください!
●放送された内容は、SPINEARで聴くことができます。
2022.09.23の回です
■ラジオ出演のお知らせ 6月9日(木)PM8:10~ J-WAVE「JAM THE PLANET」に出演します
CATEGORYお知らせ
2022年6月9日(木)午後8時10分すぎに、J-WAVE「JAM THE PLANET」の中の、『NEWS FROM CORRESPONDENT』というコーナーで、最近のスリランカについて話す予定です。 お時間がありましたら、どうぞお聴きください。

世界遺産ゴールフォート前にもガス待ちの長い行列が

注文時に何も言わないと、砂糖がたっぷり入った甘い紅茶が出てくる!
● J-WAVE「JAM THE PLANET」 PM7:00~9:50(日本時間)
●私の出番は、PM8:10すぎから10分間ほどです。
●「JAM THE PLANET」インスタグラムで、私の写真が紹介される予定です。チェックしてみてください!

世界遺産ゴールフォート前にもガス待ちの長い行列が

注文時に何も言わないと、砂糖がたっぷり入った甘い紅茶が出てくる!
● J-WAVE「JAM THE PLANET」 PM7:00~9:50(日本時間)
●私の出番は、PM8:10すぎから10分間ほどです。
●「JAM THE PLANET」インスタグラムで、私の写真が紹介される予定です。チェックしてみてください!
スリランカの経済危機
CATEGORY日常生活
気づけばもう半年近くもブログを書いていなかった。今年に入ってスリランカの経済は日に日に悪化、外貨不足により燃料、ガスが買えず、連日数時間、ひどいときには13時間の計画停電が実施されてきた。ガソリンやディーゼル、プロパンガスを買うために何時間も並ぶのは当たり前、「今日の列は最長です」とニュースでバイクやトゥクトゥク、車が何キロにもわたって並ぶようすが報道されている。
4月のインフレ率が30%となったスリランカ。生活必需品の価格はうなぎ上りで、昨年の倍以上になっているものも少なくない。ガソリンとディーゼルは今日からまた値上がりし、すべて400ルピー超え。以前より100ルピー前後も高くなった。これでまたすべての物が高くなると思うとため息が出る。
スリランカ人は道で知り合いに会うと、何分でも近況報告をし合うのだけど、最近は仕事がない、お金がない話ばかり。4月の新年の時期に挨拶まわりで親戚や友人宅を訪れたが、壁の塗り直しや傷んだ家の修理ができていない家が多かった。いつもの新年に感じる、ピカピカ感はなし。物価の高騰で、今まで余裕のあった家が、明らかに食べるだけで精一杯になっている。家や道で、ご飯が食べられないから何か欲しいと声をかけられることが多くなった。
一年中30℃前後と温暖で、程度の差はあれ一年中雨が降る気候のスリランカで、人々が飢え始めている。作物を作るのに恵まれているはずの国なのに、主要な食材を輸入に頼っていたのは明らかに失政だと思う。主食の米こそほぼ100%の自給率だが、小麦粉はゼロ、紅茶にもお菓子にもたっぷり使う砂糖も輸入に頼っている。他にも、カレーに使う豆類やターメリック、唐辛子などのスパイスも輸入品が多く、外貨不足によって品薄になり高騰した。
コロナで経済悪化が予想されたときに、国としては少しでも自給率を上げるため、農業をバックアップしなければならなかったのに、昨年5月、政府が何の準備もないまま一気に国内の農作物を100%有機農法に切り替えると発表し、化学肥料の輸入を禁止した。まったく有機農法なんて知らない農民たちは右往左往。その結果、米や野菜だけでなく、主要な輸出品のひとつである紅茶までが影響を受け、生産量、質ともに落ちた。その後多くの批判を受け10月に撤回したが、影響は大きかった。
我が家が毎週買いに行く朝市でも、行くごとに値段が上がっている。以前は2000ルピーもあれば一週間の基本的な野菜や果物、乾物などが買えたのに、今は控えめに買っても倍以上。周囲を見ていると、みんな明らかに買う量が少ない。今まで1キロ買っていたのを、500gや250gと減らしている。売り子さんたちも「全然売れない…」と嘆いていた。
学校では、朝ごはんを食べてこない子供たちが多いと問題になっている。スリランカの学校は7時過ぎには登校するするため、家が遠いと朝早くて食事の用意をするのが大変というのもあるが、経済的にご飯を食べられない子が増えている。学校では給食はなく、10時過ぎの休憩時間に食べるお弁当を持参するが、持ってこられない子は夕方まで何も食べられないと思うと心が痛む。
先週、正式にデフォルトしたスリランカ。国民の批判を受けマヒンダ氏は首相を辞任し、ラニル氏が新首相となったが、経済危機と国内の混乱に至った経緯の説明と謝罪は、大統領からも首相からもまったくない。大統領は以前のまま、次々と任命される大臣も今まで見ていた顔ぶれで、この政府でスリランカが生まれ変われるとは思えない。まだしばらく苦しい時期が続くと思うけど、少しでも光が見えればそちらを向いて生きようと思う。
4月のインフレ率が30%となったスリランカ。生活必需品の価格はうなぎ上りで、昨年の倍以上になっているものも少なくない。ガソリンとディーゼルは今日からまた値上がりし、すべて400ルピー超え。以前より100ルピー前後も高くなった。これでまたすべての物が高くなると思うとため息が出る。
スリランカ人は道で知り合いに会うと、何分でも近況報告をし合うのだけど、最近は仕事がない、お金がない話ばかり。4月の新年の時期に挨拶まわりで親戚や友人宅を訪れたが、壁の塗り直しや傷んだ家の修理ができていない家が多かった。いつもの新年に感じる、ピカピカ感はなし。物価の高騰で、今まで余裕のあった家が、明らかに食べるだけで精一杯になっている。家や道で、ご飯が食べられないから何か欲しいと声をかけられることが多くなった。
一年中30℃前後と温暖で、程度の差はあれ一年中雨が降る気候のスリランカで、人々が飢え始めている。作物を作るのに恵まれているはずの国なのに、主要な食材を輸入に頼っていたのは明らかに失政だと思う。主食の米こそほぼ100%の自給率だが、小麦粉はゼロ、紅茶にもお菓子にもたっぷり使う砂糖も輸入に頼っている。他にも、カレーに使う豆類やターメリック、唐辛子などのスパイスも輸入品が多く、外貨不足によって品薄になり高騰した。
コロナで経済悪化が予想されたときに、国としては少しでも自給率を上げるため、農業をバックアップしなければならなかったのに、昨年5月、政府が何の準備もないまま一気に国内の農作物を100%有機農法に切り替えると発表し、化学肥料の輸入を禁止した。まったく有機農法なんて知らない農民たちは右往左往。その結果、米や野菜だけでなく、主要な輸出品のひとつである紅茶までが影響を受け、生産量、質ともに落ちた。その後多くの批判を受け10月に撤回したが、影響は大きかった。
我が家が毎週買いに行く朝市でも、行くごとに値段が上がっている。以前は2000ルピーもあれば一週間の基本的な野菜や果物、乾物などが買えたのに、今は控えめに買っても倍以上。周囲を見ていると、みんな明らかに買う量が少ない。今まで1キロ買っていたのを、500gや250gと減らしている。売り子さんたちも「全然売れない…」と嘆いていた。
学校では、朝ごはんを食べてこない子供たちが多いと問題になっている。スリランカの学校は7時過ぎには登校するするため、家が遠いと朝早くて食事の用意をするのが大変というのもあるが、経済的にご飯を食べられない子が増えている。学校では給食はなく、10時過ぎの休憩時間に食べるお弁当を持参するが、持ってこられない子は夕方まで何も食べられないと思うと心が痛む。
先週、正式にデフォルトしたスリランカ。国民の批判を受けマヒンダ氏は首相を辞任し、ラニル氏が新首相となったが、経済危機と国内の混乱に至った経緯の説明と謝罪は、大統領からも首相からもまったくない。大統領は以前のまま、次々と任命される大臣も今まで見ていた顔ぶれで、この政府でスリランカが生まれ変われるとは思えない。まだしばらく苦しい時期が続くと思うけど、少しでも光が見えればそちらを向いて生きようと思う。
あけましておめでとうございます!2022
CATEGORY日常生活
新年明けましておめでとうございます。

昨夜は、友人のレストランで年越しカウントダウンを。20時半過ぎに行くと、すでにビーチ沿いのテーブルは外国人でいっぱい。ビールを飲みながらカニやロブスターなどシーフードを山ほど食べた。この2年近く、ほとんど外食をせず、1日3食自分で作っていたので、誰かが作ってくれたおいしいご飯を食べるのがことさら嬉しい。
絶対眠くなるからとお昼寝するように言ったのに、葵は寝なかったので、23時を過ぎたあたりで目がうつろになり、帰ろうモード。なんとか0時近くまで持たせたところで、バーンバーンと、次々と花火が打ち上げられ、一瞬で目が覚めたようす。スリランカの新年は爆竹で祝うので花火の文化はないが、最近はだいぶ質が良くなって、きれいな打ち上げ花火が見られた。
花火が終わって、周囲は踊りながら飲み明かすぞという感じだったが、美咲も葵も動かなくなったので「Happy New Year」の挨拶もそこそこに帰宅。シャワーしたらそのまま倒れるように寝ていた。朝起きたら、部屋の電気がつけっぱなし。私も同じように爆睡していたらしい。
さて、今年の目標。美咲と葵はダンスにはまっていて、今はBLACKPINKのダンスを一生懸命練習している。スリランカでKーPOPは人気があって、毎年韓国大使館主催で、K-POPの歌&ダンスオーディションがスリランカで開催されているほど。今年も開催されれば、二人で出場したいらしい。
私とスリヤンガは、今年もテニスかなあ。娘たちを学校に送りに行った後、1時間ちょっとテニスをするのが日課になっていて、そのおかげで運動不足は解消されている気がする。あとはもうちょっと海に入る時間が欲しい。それと、葵念願のスナガニ掘りもしないと。
本業の旅行業の再開までにはもうちょっと時間がかかりそうだけど、米や野菜作りをしながら、ちょこちょこと新しいビジネスを始めたいと思っている。365日、無理せずゆっくり走っていこう。
2022年が、皆さまにとって素敵な一年となりますように!
どうぞ今年もよろしくお願いいたします。

昨夜は、友人のレストランで年越しカウントダウンを。20時半過ぎに行くと、すでにビーチ沿いのテーブルは外国人でいっぱい。ビールを飲みながらカニやロブスターなどシーフードを山ほど食べた。この2年近く、ほとんど外食をせず、1日3食自分で作っていたので、誰かが作ってくれたおいしいご飯を食べるのがことさら嬉しい。
絶対眠くなるからとお昼寝するように言ったのに、葵は寝なかったので、23時を過ぎたあたりで目がうつろになり、帰ろうモード。なんとか0時近くまで持たせたところで、バーンバーンと、次々と花火が打ち上げられ、一瞬で目が覚めたようす。スリランカの新年は爆竹で祝うので花火の文化はないが、最近はだいぶ質が良くなって、きれいな打ち上げ花火が見られた。
花火が終わって、周囲は踊りながら飲み明かすぞという感じだったが、美咲も葵も動かなくなったので「Happy New Year」の挨拶もそこそこに帰宅。シャワーしたらそのまま倒れるように寝ていた。朝起きたら、部屋の電気がつけっぱなし。私も同じように爆睡していたらしい。
さて、今年の目標。美咲と葵はダンスにはまっていて、今はBLACKPINKのダンスを一生懸命練習している。スリランカでKーPOPは人気があって、毎年韓国大使館主催で、K-POPの歌&ダンスオーディションがスリランカで開催されているほど。今年も開催されれば、二人で出場したいらしい。
私とスリヤンガは、今年もテニスかなあ。娘たちを学校に送りに行った後、1時間ちょっとテニスをするのが日課になっていて、そのおかげで運動不足は解消されている気がする。あとはもうちょっと海に入る時間が欲しい。それと、葵念願のスナガニ掘りもしないと。
本業の旅行業の再開までにはもうちょっと時間がかかりそうだけど、米や野菜作りをしながら、ちょこちょこと新しいビジネスを始めたいと思っている。365日、無理せずゆっくり走っていこう。
2022年が、皆さまにとって素敵な一年となりますように!
どうぞ今年もよろしくお願いいたします。
久しぶりにお友達と遊ぶ
CATEGORY出産&育児
あっという間に2021年も今日を残すばかり。コロナはオミクロン株という変異株の登場で、まだこの先どうなるかわからないが、今のところスリランカは、(公式発表によると)感染は広がってはいない。なんとか再度ロックダウンすることなく、来年を過ごせればいいなと思っている。
去年からほぼステイホーム。娘たちは学校にもほとんど通えず、お友達とも会えてないので、この時期、できればお友達家族を呼んでティーパーティーをしたいと思っていた。でも、周囲でもパラパラと感染者が出ていて、まだ大人数で集まるのは控えたい。どうしようかなと思っていたら、何人かのお友達から、クリスマスに遊びに来たいというリクエストが届いた。
葵の親友は、ワッフルが大好物。葵がときどき持っていくお弁当のワッフルをいつも楽しみにしている。せっかくだから「泊りにきたら?」と誘った。最初は「そうする!」と言っていたが、数日前になって「やっぱりお母さんが一緒じゃないと眠れないから泊まるのはやめる」と言ってきた。かわいいなあと思って聞いていたら、その後「(ワッフルの朝ごはんが食べたいから)朝から行くね」と言い出したのには吹き出した。
「葵の家でやりたいことがいっぱいある」と言っていて、最初「6時に行く!」と言われ焦ったけど、その子の家から我が家は車で30分弱。結局8時過ぎにやってきた。もちろん焼きたてのワッフルを山ほど用意しておいた。その後は、ボードゲームをしたり、バトミントンやフリスビーをしたり、泡風呂に入ったり、浴衣を着て写真を撮ったり、ビスケットを作ったり、ケーキのデコレーションをしたり、ビーチに散歩に行ったりと盛りだくさん。疲れるんじゃないかと心配になるくらいの遊びっぷりだった。

夕方、お兄ちゃんや弟を含む家族が迎えに来た。子供たちに作るのを手伝ってもらった、マンゴーショート、チョコタルト、ビスケットを出してティータイム。ちょうど美咲のお友達も遊びに来たので、みんなで外が真っ暗になるまで遊んでいた。たまにはこういうのもいいよねと思いつつ、来年はバーベキューパーティーとかもできるといいなあ。

去年からほぼステイホーム。娘たちは学校にもほとんど通えず、お友達とも会えてないので、この時期、できればお友達家族を呼んでティーパーティーをしたいと思っていた。でも、周囲でもパラパラと感染者が出ていて、まだ大人数で集まるのは控えたい。どうしようかなと思っていたら、何人かのお友達から、クリスマスに遊びに来たいというリクエストが届いた。
葵の親友は、ワッフルが大好物。葵がときどき持っていくお弁当のワッフルをいつも楽しみにしている。せっかくだから「泊りにきたら?」と誘った。最初は「そうする!」と言っていたが、数日前になって「やっぱりお母さんが一緒じゃないと眠れないから泊まるのはやめる」と言ってきた。かわいいなあと思って聞いていたら、その後「(ワッフルの朝ごはんが食べたいから)朝から行くね」と言い出したのには吹き出した。
「葵の家でやりたいことがいっぱいある」と言っていて、最初「6時に行く!」と言われ焦ったけど、その子の家から我が家は車で30分弱。結局8時過ぎにやってきた。もちろん焼きたてのワッフルを山ほど用意しておいた。その後は、ボードゲームをしたり、バトミントンやフリスビーをしたり、泡風呂に入ったり、浴衣を着て写真を撮ったり、ビスケットを作ったり、ケーキのデコレーションをしたり、ビーチに散歩に行ったりと盛りだくさん。疲れるんじゃないかと心配になるくらいの遊びっぷりだった。

夕方、お兄ちゃんや弟を含む家族が迎えに来た。子供たちに作るのを手伝ってもらった、マンゴーショート、チョコタルト、ビスケットを出してティータイム。ちょうど美咲のお友達も遊びに来たので、みんなで外が真っ暗になるまで遊んでいた。たまにはこういうのもいいよねと思いつつ、来年はバーベキューパーティーとかもできるといいなあ。

最近のタロウとリキ&クースケ
CATEGORY自然・生き物(ペットも)
10月1日に外出禁止令が解除となり、来週からは8か月も休学していた公立学校の全学年が再開となる予定。町ではマスクはしているものの、もうあまりコロナのことは気にしていない人が多数。吉日には、結婚記念写真の撮影地として人気のゴールフォートでは、カップルたちが多すぎて、カメラマンたちがアングルに苦慮しているのを見かけるほど。
現在、外国人観光客は、2回のワクチン接種を済ませていれば搭乗前の陰性証明だけで、空港到着時のPCR検査さえ免除。自由にスリランカ中を旅行できる。すでにワクチンを接種していても感染はするし、人にうつすこともわかっているのに、観光事業で外貨を得たい政府は無視。全体的に緩んだ状態なので、そのうち感染は増えると思うが、せめて学校が通える程度にとどめておきたい。
実際、この1か月半で感染者数は微増。最近は連日700人を超える新規感染者が出ていて、死者も毎日20人前後。もうだいぶ前から、たとえ家族から感染者が出ても、症状がなければ検査はしていない。感染者が増えた今年の5月頃は、毎日2万件以上PCR検査をしていたというのに、今は6200件ほど。最近の陽性率は9%~11.5%なので検査は足りていないので、自覚していない感染者がかなりいると思う。
ただデフォルト寸前のスリランカ政府は問題が山積みで、コロナなんかにかまってられないという感じなのだろう。自衛しかないので、今まで通り気を付けて生活していこうと思う。
ところでステイホームでの時間を楽しませてくれているのが、我が家の犬たちとワカケホンセイインコのタロウ。

2階にいる葵を見つけたときの「あっいた!」という表情
1歳8か月になったタロウ。ワカケホンセイインコのオスに特徴的な黒い首輪とヒゲはまだ生えてきていない。もしかしてメスかも?という一抹の不安がよぎるが、その時はタロ子にでも改名しよう。
おしゃべりはかなり上手になってきた。今のところ聞き取れる単語は、タロウ、タロちゃん、ババババーン(ベートーヴェンの運命より)、リキ、クー(犬の愛称)、ホッケキョ、ベー(あっかんベーのベー)、笑い声3種。ご機嫌だとひとりでもしゃべっているが、特にみんなの会話に混じるのが好きで、的確に相槌を打ったり、一緒に笑ったりする。

タロウはとにかく寝るのが好きで、どこでも寝てしまう。バードジムにかけた段ボールの筒は自分でかじってだいぶ小さくなったが、寝るのにちょうどいいらしく、よくうつらうつらしている。あとはベッドやソファーの上では頭をつけて寝てしまうことも。タロウを見ていると、こちらも眠くなってくるので困る。

シェパードのクースケは1歳5か月。グングン成長してリキより大きくなった。8歳も違うのに、すっかり仲良しのふたり。とにかくクースケがリキのことが大好きで、普段は別々のケージに入っているが、できればリキと一緒にいたいらしく、隙あらばリキのケージに入ってしまう。リキは、最初の頃は面倒くさがっていたが、最近はかわいくなってきたらしくよく面倒を見ている。
ふたりの最近のお気に入りは、葵にボールを空高く投げてもらって取るゲーム。ほとんどリキが勝つ。反射神経や頭の回転、運動能力は、圧倒的に9歳のリキが上。もともと性格がのんびりのクースケは、ゲームに負けても気にせず、楽しそうにリキの後を追いかけている。
体は大きくなっても、中身はまだまだ子供のクースケは甘えん坊。番犬としては役に立たないと思いきや、最近はリキの真似をして、人が来るとワンワンと吠えるようになった。
リキは人間の年齢で言えば70歳近く、もうおじいちゃん。以前に比べると筋肉が落ちてきて、疲れやすくなっているので、クースケの相手はほどほどにして、ずっと元気でいて欲しい。

ここしばらくサイクロンの影響で、スリランカ各地は大雨だった。ようやく天気が落ち着いたので、籾をまく予定の田んぼの様子を見に行った。田んぼのあるエリアはかなり水浸しだったが、一度トラクターで耕した後なので問題なし。田んぼに映った夕焼けはとてもきれいで、しばし見とれた。
現在、外国人観光客は、2回のワクチン接種を済ませていれば搭乗前の陰性証明だけで、空港到着時のPCR検査さえ免除。自由にスリランカ中を旅行できる。すでにワクチンを接種していても感染はするし、人にうつすこともわかっているのに、観光事業で外貨を得たい政府は無視。全体的に緩んだ状態なので、そのうち感染は増えると思うが、せめて学校が通える程度にとどめておきたい。
実際、この1か月半で感染者数は微増。最近は連日700人を超える新規感染者が出ていて、死者も毎日20人前後。もうだいぶ前から、たとえ家族から感染者が出ても、症状がなければ検査はしていない。感染者が増えた今年の5月頃は、毎日2万件以上PCR検査をしていたというのに、今は6200件ほど。最近の陽性率は9%~11.5%なので検査は足りていないので、自覚していない感染者がかなりいると思う。
ただデフォルト寸前のスリランカ政府は問題が山積みで、コロナなんかにかまってられないという感じなのだろう。自衛しかないので、今まで通り気を付けて生活していこうと思う。
ところでステイホームでの時間を楽しませてくれているのが、我が家の犬たちとワカケホンセイインコのタロウ。

2階にいる葵を見つけたときの「あっいた!」という表情
1歳8か月になったタロウ。ワカケホンセイインコのオスに特徴的な黒い首輪とヒゲはまだ生えてきていない。もしかしてメスかも?という一抹の不安がよぎるが、その時はタロ子にでも改名しよう。
おしゃべりはかなり上手になってきた。今のところ聞き取れる単語は、タロウ、タロちゃん、ババババーン(ベートーヴェンの運命より)、リキ、クー(犬の愛称)、ホッケキョ、ベー(あっかんベーのベー)、笑い声3種。ご機嫌だとひとりでもしゃべっているが、特にみんなの会話に混じるのが好きで、的確に相槌を打ったり、一緒に笑ったりする。


タロウはとにかく寝るのが好きで、どこでも寝てしまう。バードジムにかけた段ボールの筒は自分でかじってだいぶ小さくなったが、寝るのにちょうどいいらしく、よくうつらうつらしている。あとはベッドやソファーの上では頭をつけて寝てしまうことも。タロウを見ていると、こちらも眠くなってくるので困る。

シェパードのクースケは1歳5か月。グングン成長してリキより大きくなった。8歳も違うのに、すっかり仲良しのふたり。とにかくクースケがリキのことが大好きで、普段は別々のケージに入っているが、できればリキと一緒にいたいらしく、隙あらばリキのケージに入ってしまう。リキは、最初の頃は面倒くさがっていたが、最近はかわいくなってきたらしくよく面倒を見ている。
ふたりの最近のお気に入りは、葵にボールを空高く投げてもらって取るゲーム。ほとんどリキが勝つ。反射神経や頭の回転、運動能力は、圧倒的に9歳のリキが上。もともと性格がのんびりのクースケは、ゲームに負けても気にせず、楽しそうにリキの後を追いかけている。
体は大きくなっても、中身はまだまだ子供のクースケは甘えん坊。番犬としては役に立たないと思いきや、最近はリキの真似をして、人が来るとワンワンと吠えるようになった。
リキは人間の年齢で言えば70歳近く、もうおじいちゃん。以前に比べると筋肉が落ちてきて、疲れやすくなっているので、クースケの相手はほどほどにして、ずっと元気でいて欲しい。

ここしばらくサイクロンの影響で、スリランカ各地は大雨だった。ようやく天気が落ち着いたので、籾をまく予定の田んぼの様子を見に行った。田んぼのあるエリアはかなり水浸しだったが、一度トラクターで耕した後なので問題なし。田んぼに映った夕焼けはとてもきれいで、しばし見とれた。
ステイホームの過ごし方
CATEGORY食べ物
1ヶ月半近くにもなるスリランカ全土の外出禁止令も、ようやく明後日10月1日の午前4時で解除される予定。ここ数日は新規感染者が千人を切るようになり、一日の死者も60人前後。このまま減少してくれることを願うのみ。
今回の「ステイホーム」期間は、畑作業と家や庭のメンテナンスをしていた。あとは食べることくらいしか楽しみがないので、手に入る材料を使って、おやつはマメに作っていた。


キッチン裏のカレーリーフの木が大きくなり根が張りすぎて、地面に敷いたレンガがデコボコに。雨が降ると水が溜まるようになってしまったので、一度レンガを外して調整することにした。このカレーリーフの木は、家を建てたときに15センチほどの苗木を植えたのだが、17年で見上げるほどの大きさに育った。この葉っぱは、ほとんどのスリランカ料理に欠かせないので、毎日摘み取って使っている。
まず、レンガをひとつずつ外して余分な土を取り除き、水が浸み込むように、レンガの下に欠けたワラン(土鍋)やレンガを割ったのを敷き詰めた。その間に小石や砂を入れ、レンガを置いていく。カレーリーフの木の根元はレンガを取ってしまい、ココナッツの殻を砕いたものを敷き詰めた。実はこういう作業は大好き。殻を割るのを娘たちに手伝ってもらいながら仕上げた。

スリランカは一年中暑いので、夏野菜はひっきりなしに収穫できる。今年、初めて収穫したお米の糠を使い、糠漬けを始めた。無農薬の有機栽培のお米だから、安心して糠を使える。キュウリ、オクラ、四角豆など、畑で採れた野菜を漬けている。スリランカはこんなに発酵に適した気候なのに、発酵食品をほとんど摂らないのが謎。夫も娘たちも大好きできれいになくなる。

暑い日には、体を冷やしてくれるサウを作る。娘たちが大好きなので、作ると言うと張り切ってココナッツを削ってくれる。タピオカのようなサウは、サゴ椰子のデンプン質から作られている。スパイスやドライフルーツを加えてココナツミルクで煮て、砂糖で甘くしたデザート。
アーユルヴェーダ的に言うと、「とても冷たい」身体を冷やす作用のある食べ物なので、暑い日中に、温かいままか常温で食べることが多く、冷蔵庫で冷やしたり、気温の低い曇りや雨の日や、夕方から夜にかけての時間帯には食べない。
作り方はとても簡単で、水で洗ったサウを水でゆで、透明になったらココナツミルクを入れ、砂糖などで甘みをつけるだけ。好みでカルダモンなどのスパイスやドライフルーツを入れる。我が家はレーズンやカシューナッツが入ったのが苦手なので、今回はシナモンとブラウンシュガーでシンプルに。

最近、オーブンの調子が悪く温度が上がらないので、焼き菓子よりも、蒸したり揚げたりしておやつを作ることが多かった。この日は余っていたカボチャを使ってプリンを。スリランカのカボチャは、水っぽくて甘みが少ないのでカレーにはいいけどお菓子には不向き。お菓子にはバターナッツかぼちゃを使っている。このカボチャ、シンハラ語で「ドバイカボチャ」と呼ばれている。
作り始めてから、砂糖の買い置きがなく、足りないことに気づいた。ある分だけでカラメルを作り、プリン液はパームシュガーを使った。なので茶色いプリンに。

今年の「中秋の名月」は、9月21日。スリランカは前日の20日が満月の祝日、ポヤデーだったので、お月見気分を味わおうと、緑豆の餡でミニあんまんと、ココナッツの餡を挟んだスリランカ・パンケーキを作った。その辺で一番ススキに見える穂を取ってきて、スリランカ風お月見。
残念ながら雲が多くて、雲の隙間から、時折月が顔をのぞかせる感じだったけど、みんなで庭に出て空を見上げた。最近畑に、夜になるとポッ、ポッとインドオオコノハズクのかわいい声が聞こえるので、録音して聞き直したら、ものすごい虫の音。音だけ聞くと日本の秋のよう。日本の秋の高い空が懐かしいけど、スリランカでも雰囲気を楽しんだ。
今回の「ステイホーム」期間は、畑作業と家や庭のメンテナンスをしていた。あとは食べることくらいしか楽しみがないので、手に入る材料を使って、おやつはマメに作っていた。


キッチン裏のカレーリーフの木が大きくなり根が張りすぎて、地面に敷いたレンガがデコボコに。雨が降ると水が溜まるようになってしまったので、一度レンガを外して調整することにした。このカレーリーフの木は、家を建てたときに15センチほどの苗木を植えたのだが、17年で見上げるほどの大きさに育った。この葉っぱは、ほとんどのスリランカ料理に欠かせないので、毎日摘み取って使っている。
まず、レンガをひとつずつ外して余分な土を取り除き、水が浸み込むように、レンガの下に欠けたワラン(土鍋)やレンガを割ったのを敷き詰めた。その間に小石や砂を入れ、レンガを置いていく。カレーリーフの木の根元はレンガを取ってしまい、ココナッツの殻を砕いたものを敷き詰めた。実はこういう作業は大好き。殻を割るのを娘たちに手伝ってもらいながら仕上げた。

スリランカは一年中暑いので、夏野菜はひっきりなしに収穫できる。今年、初めて収穫したお米の糠を使い、糠漬けを始めた。無農薬の有機栽培のお米だから、安心して糠を使える。キュウリ、オクラ、四角豆など、畑で採れた野菜を漬けている。スリランカはこんなに発酵に適した気候なのに、発酵食品をほとんど摂らないのが謎。夫も娘たちも大好きできれいになくなる。

暑い日には、体を冷やしてくれるサウを作る。娘たちが大好きなので、作ると言うと張り切ってココナッツを削ってくれる。タピオカのようなサウは、サゴ椰子のデンプン質から作られている。スパイスやドライフルーツを加えてココナツミルクで煮て、砂糖で甘くしたデザート。
アーユルヴェーダ的に言うと、「とても冷たい」身体を冷やす作用のある食べ物なので、暑い日中に、温かいままか常温で食べることが多く、冷蔵庫で冷やしたり、気温の低い曇りや雨の日や、夕方から夜にかけての時間帯には食べない。
作り方はとても簡単で、水で洗ったサウを水でゆで、透明になったらココナツミルクを入れ、砂糖などで甘みをつけるだけ。好みでカルダモンなどのスパイスやドライフルーツを入れる。我が家はレーズンやカシューナッツが入ったのが苦手なので、今回はシナモンとブラウンシュガーでシンプルに。

最近、オーブンの調子が悪く温度が上がらないので、焼き菓子よりも、蒸したり揚げたりしておやつを作ることが多かった。この日は余っていたカボチャを使ってプリンを。スリランカのカボチャは、水っぽくて甘みが少ないのでカレーにはいいけどお菓子には不向き。お菓子にはバターナッツかぼちゃを使っている。このカボチャ、シンハラ語で「ドバイカボチャ」と呼ばれている。
作り始めてから、砂糖の買い置きがなく、足りないことに気づいた。ある分だけでカラメルを作り、プリン液はパームシュガーを使った。なので茶色いプリンに。

今年の「中秋の名月」は、9月21日。スリランカは前日の20日が満月の祝日、ポヤデーだったので、お月見気分を味わおうと、緑豆の餡でミニあんまんと、ココナッツの餡を挟んだスリランカ・パンケーキを作った。その辺で一番ススキに見える穂を取ってきて、スリランカ風お月見。
残念ながら雲が多くて、雲の隙間から、時折月が顔をのぞかせる感じだったけど、みんなで庭に出て空を見上げた。最近畑に、夜になるとポッ、ポッとインドオオコノハズクのかわいい声が聞こえるので、録音して聞き直したら、ものすごい虫の音。音だけ聞くと日本の秋のよう。日本の秋の高い空が懐かしいけど、スリランカでも雰囲気を楽しんだ。
ゴールフォートでテニス再開
CATEGORYスポーツ
先日受けた娘たちのピアノのリモート検定は、課題曲を7月末に提出し、8月10日に結果が届いた。無事二人とも合格していたのでホッとした。ピアノの先生によると、思っていたより全体的に厳しめの採点だったようで、一緒のタイミングで受けた子たちの中には点数が届かなかった子もいたらしい。実際、同じグレード2を受けた長女のときの演奏を私は聴いていて、今回の次女の演奏のほうがよく弾けていたと思ったが、次女のほうが点数が低かった。来年はイギリスからの試験官が来て、対面で試験を受けられるといいけどどうかな。
4月の新年から新型コロナ感染が広がり、外出禁止令が頻繁に出ていたこともあって、ほとんど外出していなかったが、7月は検定前ということで、それまでのようにオンラインでピアノレッスンを受けるのではなく、ゴールのピアノ教室に頻繁に通っていた。ピアノ教室近くのテニスコートは、数年前からクレーコートをハードコートにすると言い、工事が遅々と進んでいなかったが、久しぶりに行ったら完成していた。

コートは2面。照明がついているので、夜間もプレイできるはず!
テニスコートの利用は年会費を払って会員になるか、その都度コート使用料を払うシステム。コートを管理しているのは、ここで初めてテニスレッスンが始まったときに私たちと一緒にレッスンを受けていた子なので、いつでも気軽に使えるよう会員になった。娘たちがピアノレッスンを受けている間は、スリヤンガと二人でテニスをすることにした。
このテニスコート、誰が作ったのか知らないがフラットではなくて、雨が降るとあちこちに水がたまる。夜に雨が降ると、朝は晴れてもまだ水が残っていて、なかなか水がはけない。雨がよく降るこの時期は、ほとんど毎回、まずはワイパーで水をコート外に出してからでないとプレイできないという、スリランカ・クオリティのコートなのは残念。

前夜の雨がこのとおり残っている。平らじゃないのね…
朝7時から始めても、8時を過ぎると日差しが強くなりヘロヘロに。その頃にはピアノレッスンが終わった娘たちが加わり、いつも2時間ほどプレイする。思うように足は動かないけど、やっぱりテニスは楽しい。娘たちもテニス頑張る!と張り切っていて、これからも週2~3回は通おうと思っていたのに、8月20日夜から再び外出禁止令が発令された。
スリランカ政府の対応は遅いくらいで、8月に入ってから新型コロナウイルスの感染は拡大の一途をたどり、1日の死者数は200人を超え、病院は常に満床という状況に。今週に入って少し感染者が減ってきたように見えるが、PCR検査数も減っていて陽性率は30%超え。すでにロックダウン3週間になるというのに、あまり効果は出ていない。
スリランカ政府は明日、外出禁止令を延長するか否かを決める予定だが、エッセンシャルワーカー以外の外出は禁止されているはずなのに、普通に外をウロウロする人が多すぎて、感染が収まらないのだろう。コロナ対策はワクチンのみの無策で、今必死で接種を推し進めていて、これから12歳以上の子供たちにもファイザーワクチンを接種するという。
すでにイスラエルやシンガポールなど、大多数の国民がワクチン接種しているのにもかかわらず、感染が広がっている状況や、接種後は徐々に抗体が減り、半年後には追加接種の検討が必要なこともわかっているはずなのに、スリランカ政府はワクチンを打てば大丈夫の一点張り。不安しかない。外出禁止令が明けても続いても、まだしばらくは引きこもり生活が続く。早くテニスしたい…。
4月の新年から新型コロナ感染が広がり、外出禁止令が頻繁に出ていたこともあって、ほとんど外出していなかったが、7月は検定前ということで、それまでのようにオンラインでピアノレッスンを受けるのではなく、ゴールのピアノ教室に頻繁に通っていた。ピアノ教室近くのテニスコートは、数年前からクレーコートをハードコートにすると言い、工事が遅々と進んでいなかったが、久しぶりに行ったら完成していた。

コートは2面。照明がついているので、夜間もプレイできるはず!
テニスコートの利用は年会費を払って会員になるか、その都度コート使用料を払うシステム。コートを管理しているのは、ここで初めてテニスレッスンが始まったときに私たちと一緒にレッスンを受けていた子なので、いつでも気軽に使えるよう会員になった。娘たちがピアノレッスンを受けている間は、スリヤンガと二人でテニスをすることにした。
このテニスコート、誰が作ったのか知らないがフラットではなくて、雨が降るとあちこちに水がたまる。夜に雨が降ると、朝は晴れてもまだ水が残っていて、なかなか水がはけない。雨がよく降るこの時期は、ほとんど毎回、まずはワイパーで水をコート外に出してからでないとプレイできないという、スリランカ・クオリティのコートなのは残念。

前夜の雨がこのとおり残っている。平らじゃないのね…
朝7時から始めても、8時を過ぎると日差しが強くなりヘロヘロに。その頃にはピアノレッスンが終わった娘たちが加わり、いつも2時間ほどプレイする。思うように足は動かないけど、やっぱりテニスは楽しい。娘たちもテニス頑張る!と張り切っていて、これからも週2~3回は通おうと思っていたのに、8月20日夜から再び外出禁止令が発令された。
スリランカ政府の対応は遅いくらいで、8月に入ってから新型コロナウイルスの感染は拡大の一途をたどり、1日の死者数は200人を超え、病院は常に満床という状況に。今週に入って少し感染者が減ってきたように見えるが、PCR検査数も減っていて陽性率は30%超え。すでにロックダウン3週間になるというのに、あまり効果は出ていない。
スリランカ政府は明日、外出禁止令を延長するか否かを決める予定だが、エッセンシャルワーカー以外の外出は禁止されているはずなのに、普通に外をウロウロする人が多すぎて、感染が収まらないのだろう。コロナ対策はワクチンのみの無策で、今必死で接種を推し進めていて、これから12歳以上の子供たちにもファイザーワクチンを接種するという。
すでにイスラエルやシンガポールなど、大多数の国民がワクチン接種しているのにもかかわらず、感染が広がっている状況や、接種後は徐々に抗体が減り、半年後には追加接種の検討が必要なこともわかっているはずなのに、スリランカ政府はワクチンを打てば大丈夫の一点張り。不安しかない。外出禁止令が明けても続いても、まだしばらくは引きこもり生活が続く。早くテニスしたい…。